望ましい呼吸法―腹式呼吸について

腹式呼吸とは、横隔膜の動きを利用した呼吸法です。腹式呼吸では,腹部にある横隔膜を動かすことで,呼吸をおこないます。横隔膜とは腹部にある筋肉で、ドーム状の形状をしています。この特異な形をした筋肉の上下運動によって,腹式呼吸がおこなわれます。

腹式呼吸は、人体にとって最も好ましい呼吸法とされています。このような呼吸法は,日々の鍛錬によって,誰もが習得できるものとされています。

息を吸うとき,横隔膜は腹部の下部に向かって動きます。そして,息を吐くときには,横隔膜はもとの位置に戻ろうとしますので,腹部の下部から上部に向かって動きます。

横隔膜が動くことによって,胸部の動きにも変化があらわれます。息を吸うとき,横隔膜が腹部の下部に向けて動き,同時に新鮮な空気が胸部に入ってくるため,胸部がふくらみます。そして,息を吐くと,胸部にある空気が体外に出るため,胸部が少し収縮すると同時に,横隔膜は腹部の下部から上部に向けて動きます。

腹式呼吸のメリットには,肺の機能を健全なものにするという点が挙げられます。また,呼吸のリズムを人体にとって好ましいリズムに改善するため,体全体の機能を改善するはたらきもあります。たとえば,腹式呼吸によってリンパ腺の循環を良くなるほか,酸素が効率よく体のすみずみにいきわたるようになります。

横隔膜を動かすことは,内蔵をマッサージする効果にもつながります。腹式呼吸によって,心臓や肝臓に良い刺激をもたらすことにより,心臓や肝臓の機能を健全なものにするとされます。

わたしたちは,日ごろのストレスや乱れてしまった生活習慣,さらには運動不足などから,ついつい腹式呼吸の大切さを忘れてしまうことがあります。また,体をしめつけるような服装も腹式呼吸にとってはあまり良いものではありません。しかしながら,正しい腹式呼吸をおこなうことは,それまでの悪習慣に満ちた生活リズムからの脱却であり,腹式呼吸を継続しておこなうことによってあなたは,心身ともに健康な状態を維持することができるようになります。